【第4回】あなたの人生が変わる！睡眠がもたらす６つのメリット

 

睡眠不足の時、頭がぼんやりして仕事や勉強に集中できなかったり、
やる気が減退したり、肌の調子も悪くなるなど、
パフォーマンスが低下することを、私たちは経験的に知っています。

そこで改めて、睡眠が人生にもたらすメリットをまとめてみたいと思います。

 

1.　身体の疲労が回復し、健康になる

日中のストレスや刺激で傷ついた37兆個の細胞を、睡眠中に修復・再生しています。
また、身体の疲れを感じるのは“脳”。その脳を休ませる唯一の方法が睡眠です。
すべての生命活動をコントロールしている自律神経の中枢も脳にあり、
日中に交感神経が優位になるとフル稼働します。
副交感神経が優位になる睡眠をとることで自律神経の働きも正常になり、健康な体が保たれます。

 

2.　集中力、記憶力、判断力、学習能力が向上する

脳の前頭前野は、考える・記憶する・感情をコントロールする・判断する・応用するなど、
人間らしさを担っている司令塔。
長時間使っていると硬直化して血流が悪くなるため、睡眠をとることで、その機能を回復させています。
また、日中に覚えた短期記憶を長期記憶に保存し直しているのも睡眠中なので、学習したことが定着します。
学習した後は、寝るまでに余分な情報を脳に入れない方が、記憶が強化されます。

 

3.　ストレスが解消され、ポジティブになる

嫌なことがあっても徐々に記憶が薄れていくのは、睡眠前半の深いノンレム睡眠に嫌な記憶を消去する働きがあるから。
また、睡眠後半に増えるレム睡眠で、心の疲れを癒していると言われています。
睡眠不足になるとイライラしやすいため、カップルはけんかしやすいという報告もあり、
円満な人間関係を築くうえでも睡眠は重要です。
ぐっすり眠ると気持ちの余裕が生まれ、前向きになります。

 

4.　スポーツや演奏が上達する

大学のバスケットボール選手に１日10時間の睡眠を推奨したところ、
足が速くなったり、フリースローの成功率が上がる、やる気が高まるなど、
競技パフォーマンスが大幅に向上したという研究報告があります。
スポーツやダンス、楽器の演奏、習字、作業や技能など、体で覚えた記憶（手続き記憶）は、
睡眠後半に増える浅いノンレム睡眠中に定着すると言われており、睡眠によって練習の効果が高まります。

 

5.　キレイになる、幸福感が高まる

睡眠ホルモンのメラトニンは、睡眠誘導だけでなく非常に高い抗酸化作用をもち、
体のサビをとり、シミやしわを防ぐ働きがあります。
また深いノンレム睡眠によって分泌される成長ホルモンは、肌のターンオーバーを促し美肌や美髪を再生します。
しっかり睡眠をとると食欲も抑えられるので、ダイエットが成功しやすくなり、
キレイと直結しているのが睡眠です。
また、睡眠がもたらす幸福感は、宝くじを当てるのに匹敵するという研究者がいるほどです。

 

6.　夢が叶う、目標達成率が上がる

イギリスの研究で、毎日の睡眠習慣と新年の誓いの達成度を調べたところ、
睡眠をしっかりとっている人のほうが、約4割も目標の達成率が高いことがわかりました。
睡眠不足は疲労感を招き、自己コントロールにも影響を与えるので、
「できなくても仕方ない」「どうせ自分なんてこんなもの」と、諦めやすくなってしまうからです。

先述の１～５のメリットが得られれば、目標達成率が高くなるのは自然な結果といえるでしょう。
夢を叶える近道は睡眠にあります。

 

どうでしょう、この多岐にわたる睡眠の絶大な効果！
毎日の睡眠を味方につけ、あなたらしさが輝く充実した毎日を送りましょう。

 

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三橋 美穂（快眠セラピスト・睡眠環境プランナー）

寝具メーカーの研究開発部長を経て、2003年に独立。これまでに1万人以上の眠りの悩みを解決してきており、とくに枕は頭を触っただけで、どんな合う枕がわかるほど精通。全国での講演や執筆活動のほか、寝具や快眠グッズのプロデュース、ホテルの客室コーディネートなども手がける。主な著書に『眠トレ！ぐっすり眠ってすっきり目覚める66の新習慣』（三笠書房）ほか、日本語版を監修した『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』（飛鳥新社）はシリーズ累計115万部を突破した。https://sleepeace.com/

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