2021.08.05
睡眠への影響を減らすお酒の飲み方とは?
【第15回】睡眠への影響を減らすお酒の飲み方とは?
寝ている途中に目が覚めて、なかなか眠れない…。
そんな日は、お酒を飲んでいないでしょうか?
お酒を飲むと寝付きは良くなりますが、睡眠の質は確実に下がります。
アルコールが分解された後に交感神経が刺激され目が覚めて、
その後眠れなくなるからです。
入眠後3時間くらいで目が覚めているのではないでしょうか?
快眠のためにはお酒を飲まないのが1番ですが、お付き合いや気分転換で飲むこともあるでしょう。
そんなとき、できるだけお酒の影響を減らす方法は、
アルコールの吸収を緩やかにすることです。
具体的には、飲み始める前に「脂質、タンパク質、食物繊維」をとりましょう。
チーズ、ナッツ、納豆、きんぴらごぼう、切り干し大根などです。
また、お酒と交互に同量の水を飲むのも、アルコールの吸収を緩やかにするよい方法です。
ビール党にお勧めなのは、ノンアルコールビールです。
寝付きが良くなり、翌日の不安感も低減されたという報告があります。
つまり、睡眠の質が上がっているということ。
睡眠を阻害するアルコールが含まれないうえ、ビールの主成分であるアミノ酸の一種GABAは、
神経を落ち着かせる働きがあるからです。
最近のノンアルコールビールは、とても美味しくなってきています。
「ノンアルコールビール人気ランキング」
「酒好きが推す!ノンアルコールビール飲み比べ」などを参考にしてみてください。
お酒を毎晩飲んでいた人が急に全く飲まなくなると、かえって眠れなくなることがあります。
上手な止め方は、まずお酒の量を半分にしてみることです。
それが定着したら、さらに半分にするというように、徐々に減らしていきましょう。
お酒を飲んで快眠する方法はありません。
上手に付き合いながら、睡眠への影響を減らすよう心がけてください。
三橋 美穂(快眠セラピスト・睡眠環境プランナー)
寝具メーカーの研究開発部長を経て、2003年に独立。これまでに1万人以上の眠りの悩みを解決してきており、とくに枕は頭を触っただけで、どんな合う枕がわかるほど精通。全国での講演や執筆活動のほか、寝具や快眠グッズのプロデュース、ホテルの客室コーディネートなども手がける。主な著書に『眠トレ!ぐっすり眠ってすっきり目覚める66の新習慣』(三笠書房)ほか、日本語版を監修した『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』(飛鳥新社)はシリーズ累計115万部を突破した。https://sleepeace.com/